レスパイトケアとは

病気の乳幼児や障害児、更に障害者や高齢者などを在宅でケアをしている家族を癒すため、一時的にケアを代替し、家族に休んでもらう家族支援サービスのことを言う。周産期医療の進歩により、妊娠28週以前で生まれた子どもが生存可能になってきているが、その反面出生後さまざまな障害を持つ子どもも増えてきている。人工呼吸器などの医療的ケアを必要な子どもや終末期の子どもや余命の短い新生児には、自宅で介護や看護を受けている子どもが多い。

周産期小児医療の拠点である国立成育医療研究センターが、重病や重い障害で在宅療養する子どもを一時的に預かるレスパイトケア施設を、2016年に開設するとのことである。こうした施設ができれば、親がリフレッシュできるだけではなく、子どもがいろいろな人と出会うことにより、社会性を身に着けることもでき、大変意義深い構想である。医療の目的は、病気を治すだけではなく、子どもと家族が幸せを感ずるように努力を惜しまないことにある。国も今年の5月より児童福祉法を改正し、慢性的な病気の子どもと家族に対する相談や支援を都道府県に義務付けている。
(吉村 やすのり)

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