病気治療やリスキリングのための特別休暇を導入する企業が増えています。特別休暇は、年休や子の看護等休暇など法律で定められた休暇とは異なり、企業が任意に設定する法定外休暇です。病気休暇が代表例で、厚生労働省の2024年の調査によれば、勤務先にあると答えた割合は41.9%でした。近年は企業が多様な目的で導入しています。
日本は、有給休暇支給日数は低くないのですが、取得率も取得日数も諸外国に比べ低率です。厚生労働省の意識調査では、取得しない理由は、急な用事のために残しておく必要があるが45.6%、病気や怪我に備えて残しておきたいが43.3%と多くなっています。
EUの労働時間指令は少なくとも4週間(20労働日)の年休を保障し、加盟国は法律で日数を定めています。米国は年休を定めた法律すらなく、ホワイトカラーなど一部の人だけが福利厚生として恩恵を受けています。ILOは有給休暇条約で3週間以上、うち2週間は連続で付与することを定めています。日本は批准していません。
年休はリフレッシュして労働意欲や効率を高めることが目的です。休暇を取りやすい職場は生産性が高い傾向にあります。日本は個人の判断による休暇取得をためらう人も多いため、国や会社の制度で主導することが必要になります。

(2026年2月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





