全染色体の出生前検査

 2013年から始まった現在のNIPTは、妊娠9~10週以降の妊婦の血液を採取し、胎児の13番、18番、21番の染色体の状態を調べる検査です。胎児の染色体の状況を確定する診断にはなりませんが、羊水検査をする必要があるかどうかは判断できます。現在は日本医学会が認証する医療機関で検査が受けられます。

 しかし、認証外の医療機関でも検査が実施されており、信頼性が確かめられていない全ての染色体を調べる検査が実施されたり、妊婦への十分な遺伝カウンセリングがされてなかったりすることがあります。そのため、慈恵医大などの認証施設側が、全ての染色体を調べる検査の精度や必要性を確かめる臨床研究を2月より始めることにしました。不確かな精度の検査が広がる可能性がある中、認証された施設が研究することは、検査の質をコントロールすることにつながります。

 研究の対象は、超音波検査などで胎児の異常が指摘された妊娠10週から37週未満の妊婦や、夫婦どちらかに染色体の一部が入れ替わる転座がみられる場合などに限られます。研究では全ての染色体のうち、一定の長さ以上が消失する欠失や重複がないか調べます。検査で陽性となれば、羊水検査や赤ちゃんが生まれた後の検査で確定させます。

(2026年1月30日 読売新聞オンライン)
(吉村 やすのり)

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