医療法人とは、病院、医師や歯科医師が常勤する治療所、または介護老人保健施設の開設、所見を目的とする法人である。1950年の医療法で創設さたが、当時は個人に頼った医療機関は経営が行き詰まることが多かった。そのため、法人権を与え、安定的に経営ができるようにする目的があった。病院の約7割をしめているが、国立病院機構や自治体が運営する公的病院は医療法人ではない。医療法人は2014年現在、約5万ある。
医療法人のトップである理事長は、医師資格をもつことが原則である。都道府県によっては例外的に医師以外を選ぶこともできる。ほとんどの理事長は医師出身であるが、金融機関の出身者なども稀にいる。米国などでは病院経営に経営者修士号(MBA)をもった企業経営のプロが携わることも多い。
(2014年10月4日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)