今回の参院選の女性当選者42人を党派別で見ると、最も多いのは立憲民主党の12人でした。自民党と参政党が各7人、国民民主党が5人、日本維新の会が3人、共産党とれいわ新選組が各2人、無所属が4人でした。非改選をあわせた女性参院議員は過去最多の73人にのぼり、割合は29.4%となりました。
女性立候補者は過去2番目に多い152人で、全候補者に占める割合は29.1%でした。政府が2020年に策定した、第5次男女共同参画基本計画の2025年までに35%という目標には届きませんでしたが、当選者が増えたことは喜ばしいことです。地方議員出身など、経験値が高く多彩な経歴を持つ女性が1人区を勝ち抜いたのも印象的でした。
当選者の割合は緩やかな上昇傾向にありますが、ヨーロッパ諸国など先進的な取り組みを行う国との差は依然大きく、男女格差を示す世界経済フォーラムの今年のジェンダーギャップ指数は、日本は政治分野で148か国中125位にとどまっています。今年は女性参政権が認められて80年、さらなる女性の政治参画が望まれます。

(2025年7月24日 読売新聞)
(吉村 やすのり)