山火事の大規模化

 山火事は温暖化に伴って起きやすく、規模も大きくなる傾向にあります。温暖化が進んで平均気温が上がると、空気が保持できる水蒸気の量も増えます。気温が1℃上昇するごとに約6~7%増加します。その分、地表や土中の水分が少なくなり乾燥し、火事が起きやすくなります。

 地理的な要因などで水蒸気が増えやすい場所に偏りが生じ、乾燥しやすい地域と雨が降りやすい地域に分かれます。日本では冬季に太平洋側や内陸部が乾燥しやすく、瀬戸内地域は真砂土という水分を保ちにくい土壌が多く分布しています。また急斜面に針葉樹林が植わっている地域は、落ち葉から木々へと火が広がり、大火災につながる恐れがあります。

 日本各地で大規模な山火事が相次ぎ、大きな被害をもたらしています。国内の年間発生件数は減少傾向にありますが、地球温暖化で極端な乾燥と強風が重なり、火災の規模自体が大きくなりつつあります。消防庁の統計によれば、鎮火までに1週間以上かかった山火事の件数は、2020年以降は増加傾向にあります。2020年は火災発生1,189件のうち1件でしたが、2024年は806件のうち5件に増えています。1年間のうち約70%の山火事が1~5月にかけて発生しています。

(2026年2月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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