献血の不足

 献血をする若年層の減少に歯止めがかからない一方で、高齢化が進み、手術や治療で輸血が必要な患者が増加し、必要な血液が不足する恐れが出てきています。日本赤十字社推計によると、血液の必要量がピークを迎える2027年には、献血者は最大で85万人不足する見通しだそうである。日赤は、これまでの輸血用血液製剤の供給本数や延べ献血者数、年代ごとの献血率などのデータを基に国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口も加味し、今後予測される不足分を推計しています。

 手術時の出血や慢性的な貧血を補うため、輸血用血液製剤の8割以上を50歳以上が使っていると推定されています。50歳以上の人口が最多となる2027年まで血液の需要が年々増加し、その後も高齢化やそれに伴うがんなどの患者増が見込まれ、需要の水準は高いままと考えられています。一方、実際の献血者数は2015年に515万人、2020年に494万人、2027年に459万人、2030年に443万人と、年々減っていくと推計されています。献血者数が低下し続ける背景には、主に若年者の献血率の低さが上げられます。若年層を中心に献血の協力を強く訴えていくことが、今後益々大切となります。

(吉村 やすのり)

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