日本医療評価機構は、出産時の事故で脳性麻痺になった事例のうち、子宮破裂によるものが11例あったと報告した。これらの症例の約半数は過去に帝王切開を経験していた。その他子宮破裂の病因としては、子宮筋腫などの子宮手術の既応があげられる。
帝王切開後の妊婦が経腟分娩を希望する際には、十分は注意が必要である。医師の継続監視が可能であること、緊急帝王切開や子宮破裂に対する緊急手術が可能であること、自然陣発での経過をみることが大切であり、基本的には分娩誘発を避けるべきである。麻酔医をはじめとする緊急手術に必要なスタッフがおり、⒛分以内に手術開始が可能であることが望ましい。最近では子宮手術の既応のある妊婦では帝王切開が選択されることが多い。
(2014年4月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)