育児休業といえば女性が取るのが当たり前と考えられてきた。企業はほとんどの場合、男性が育児休業を取る制度をもってはいるが、実際にその制度を利用する男性は少ない。それは男性が育児休暇を取りにくい職場環境があるからである。
現在のところ、取得の平均日数は1週間前後であり、育児“体験”休業、のレベルであるが、男性に育児の大変さを理解してもらうには大切なことである。しかしながら男性の育休取得率は2%以下である。
男性の育休取得の効果は計画的に業務を進め、組織内で連携が取りやすくなる。効率的に働き、長時間労働を避ける等の波及効果にも繋がりうる。そのためには国による男性の育休取得のための仕組み作りとともに企業の意識改革が必要となろう。
(日本経済新聞2014年5月17日)
(吉村 やすのり)