睡眠科の標榜

厚生労働省は、医療機関が看板などに掲げられる診療科名に睡眠科を追加する方針を固めました。日本人は睡眠時間が短く、睡眠障害は現代の国民病とも言われていますが、受診先を見つけにくいことが課題となっています。慢性的な睡眠不足は高血圧や糖尿病、うつ病などのリスクを高める恐れがあります。
医療機関が看板などで広告できる診療科名は、標榜診療科と呼ばれ、厚生労働省が医療法に基づき定めています。内科、外科、小児科など単独で使えるものが20種類あるほか、糖尿病内科、脳神経外科など組み合わせで認められているものもあります。それ以外の診療科も開設できますが、路上や駅での広告や看板などで宣伝ができません。
睡眠障害は、不眠症や睡眠時無呼吸症候群、過眠症であるナルコレプシーなど多岐にわたります。患者は症状に応じて、精神科や耳鼻咽喉科、小児科などにかかっています。厚生労働省は、睡眠科の単独ではなく、睡眠内科、睡眠精神科など組み合わせで標榜できる方式を想定しています。

(2024年6月7日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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