文部科学省は、全国の自治体が独自に実施している小中一貫校教育の実態を調査した。小中学校が一緒に校舎を使う一体型では、いじめの数の減少に効果があったと66%の学校が回答した。学年を4・3・2制にした学校は、従来の6・3制に比べて子どもの学力が向上したと感じている割合が高かった。また学級担任が各教科を教える小学校で、中学のように教科ごとの担当を導入していると、教員の生徒指導力が向上し、成果が上がるとするものが多かった。
かつては小中一貫は私立の学校がほとんどであったが、一貫性を持たせた教育をしたほうが良いといういことで、公立でも小中一貫校が各地で徐々に開校してきている。OECD の学力テストで4年連続首位に輝いたフィンランドは、小学校と中学校を統合し総合学校としており、学力向上に繋がると期待されている。
(2014年10月15日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)