高齢者の感染拡大や発症、重症化を防ぐ効果が確認されたワクチンには、公費の助成を受けられる定期接種があります。まずはインフルエンザと新型コロナウイルスのワクチンです。高齢者に多い肺炎などの合併症や入院を要する重症化のリスクも減らします。より効果が高いとされるインフルエンザの高用量ワクチンが、10月から75歳以上を対象に定期接種となる予定です。
気管支炎や肺炎などを引き起こす肺炎球菌に対するワクチンがあります。肺炎球菌は、咳やくしゃみなどを通じて飛沫感染します。日本人の約5~10%の高齢者に、鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。ただし、ワクチンの定期接種は生涯に1回だけです。効果は何年も持続します。
水疱瘡ウイルスによる帯状疱疹は、痛みに続いて水ぶくれを伴う発疹が帯状にでき、皮膚が治った後も痛みが残る神経痛になることがあります。2種類のワクチンがあり、後遺症を予防する効果も認められています。2025年度から定期接種になったので、経過措置として5年間は70歳以上の人も接種の対象です。
定期接種以外には、希望者が自己負担で受けられる任意接種があります。例えばRSウイルスワクチンで、このウイルスに感染すると発熱や咳などの症状が数日続き、高齢者や基礎疾患のある人は肺炎になることもあります。

(2026年3月29日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





