日本財団の18歳意識調査によれば、自分の行動で国や社会を変えられると思うと答えたのは日本が45%です。8割を超える中国やインドなどより低率です。連合の調査によれば、社会問題の解決に向けた運動に参加したい人の割合は、10代が69.5%と年代別でトップでした。問題意識があるのに一歩踏み出す自信がない状況と思われます。
2030年代の日本の教育の方向を決める議論が昨年末から始まっています。中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)は次期学習指導要領の改訂方針で、問題を発見し、解決できる持続可能な社会の創り手を育てるとしています。自ら目標を定め、それに挑戦する子どもを育てるという決意表明です。
日本は人手不在から逃れられません。だからこそ世代を問わず個々の潜在能力を引き出す教育や研鑽が大切になります。社会を変えようとする一人ひとりの決意が、国富を高める道となります。

(2025年3月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)