2023年の合計特殊出生率1.20で最低

厚生労働省の2023年の人口動態統計の発表によれば、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.20で、過去最低を更新しています。出生数や婚姻数も戦後最少でした。経済負担や働き方改革の遅れから結婚や出産をためらう若い世代が増えています。出生率は2016年から8年連続で低下しています。これまでの最低は2022年と2005年の1.26でした。
年齢別の出生率をみると、最も落ち込み幅が大きかったのは25~29歳の女性です。第1子出産時の母の平均年齢は31.0歳となり、初めて31歳台になりました。地域別に見ると、出産率が最も低いのは東京都の0.99です。埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県はいずれも1.1台にとどまり、都市部で低い傾向がありました。最も高いのは沖縄県の1.60で、全47都道府県で前年を下回っています。
出生率の低下は、未婚化や晩婚化など様々な要因が影響しています。婚姻数は前年比6.0%減の47万4,717組で、戦後初めて50万を下回りました。婚外子が少ない日本では、婚姻数の減少は出生数に直接影響します。2021年の出生動向基本調査によると、いずれ結婚するつもりと答えた未婚者の割合は、2015年調査と比べ男女ともに5ポイント近く減っています。結婚したら子どもを持つべきと答えた人は男性が20.4ポイント、女性が30.8ポイント減っています。

(2024年6月6日 毎日新聞)
(吉村 やすのり)

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