娘は成長していく過程で父親離れが進む。最近では子育てに熱心で育メンと言われる父親が増えているが、子育てに協力的な育メンでも思春期を迎えた娘との良好な関係づくりに悩んでいる方が多い。育メンであったが由に娘への愛情が、一方通行の押しつけになることすらある。父親にとってこれまで女性のからだのしくみを知る機会はなく、ましてや学校で教育された経験を持たない。思春期とは、「身体的に未熟な小児期から性的に成熟された成熟期への移行期間」をいう。つまり身体的にも精神的にも大きな変化の時期である。
上手に接するためには男性も女性のからだのしくみを知ることが大切となる。性について学ぶ機会を増やすことが、父娘のあり方を考えるための第一歩である。
(2014年4月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)