許可保育所は現在2万4千カ所あり、自治体が設置する公立型と企業などによる私立型がある。しかし企業による許可保育所を認めない自治体が多く、私立型は全体の2%を占めるに過ぎない。昨年、国が企業による保育所の運営を認めるよう自治体に通達を出したことで、2017年度までに160カ所、1万4千人分の利用枠が増えることになりそうである。
政府の待機児童解消に向けた取り組みも加速している。2015年度より消費税増税分から7千億円を子ども、子育てに充てる。しかし保育士不足は深刻であり、保育所が増えても7万4千人の保育士が足りなくなる。資格を持ちながら働いていない潜在保育士を活用するとともに、保育所の質の向上のために保育士の待遇改善が大切となるであろう。
(吉村 やすのり)