既婚女性の就業率は近年増加傾向にあるが、30代の女性の就業率は依然と低率であり、M型を示している。これは出産後の離職者が多いことに起因する。第1子出産後の妻の就業継続率は38~39%前後であり、20年間であまり変化が見られていない。しかし、企業における育児休業制度の整備により、育休取得率は3倍程上昇している。就業継続状況は雇用形態によって異なり、正規社員で継続率が高い。
既婚女性では就業率が上昇しているが、増加しているのは非正規雇用者である。非正規雇用でも、子の1歳の誕生日以降も引き続き雇用される見込みのある企業は極めて少ない。就業継続率の低い非正規雇用者が増えているために、女性全体の就業継続率は伸びてこない。
(吉村 やすのり)