健康寿命とは

健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間をいう。わが国の健康寿命は男性が70.4歳、女性が73.6歳で、平均寿命とは男性で10年、女性で13年ほどの差がある。この差をできる限り縮めてゆくことが健康長寿社会の実現に向けて重要となる。国は、要介護状態にならないための、高齢者に対する予防事業、現役世代からの健康づくりを積極的に進めるという。生活習慣病を防ぐための健診や健診結果に基づいた指導の強化、禁煙対策も推進する。

医療や介護費は、年間で50兆円近く使われている。この健康推進政策により5兆円の節減を図るという。予防や健康増進活動により、健康状態の改善効果は見られるものの、医療費節減効果はほとんど確認されないとの報告もある。いずれにしても、同時に高齢者に対する医療費の負担の制度の改革が急務である。

(日本経済新聞2014年8月10日)
(吉村 やすのり)

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