わが国における女性の管理職

わが国の少子化がこのままの状態で進めば、2055年には労働人口は、現在の6,600万人から4,000万人前後になると言われている。本格的な労働人口の減少を前にして、企業がこのまま男性優位の労働人口構成を続ければ、優秀な人材を確保できなくなる。女性の人材の活用が今後のキーとなる。企業の一般社員の女性の割合は、34.4%であるのに対し、議長、部長、役員になると女性の割合が極端に低くなる。わが国の女性管理職の割合は、30%を越える欧米に比べると10%前後と極めて低い。

その理由として、そもそも女性の採用数が少ないことや結婚や出産で退職する女性が多いことがあげられる。企業においては長時間労働する社員が評価されやすく、通常の育児は女性が分担することが多く、女性にとって育児と仕事の両立は難しい状況にある。企業や自治体に女性登用のための数値目標を設定させることは、少子化対策にとって重要な施策となりうる。

(2014年8月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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