厚生労働省が発表によれば、企業の課長以上の女性管理職の比率は、2013年度6.6%と2年前に比べて0.2%減少した。政府は2020年までに女性管理職の比率を30%に高める目標を掲げているが、道のりは果てしなく長い。女性社員の積極的登用を後押しするだけではなく、男性も含めた働き方や意識の改革が求められる。
これまでの採用で男性を優遇していたこと、女性社員の数が少ないことなどがその要因と考えられる。このような状況では、必要な経験や能力を持っている女性がいないので致し方ないとされる。しかし、経営者や男性管理職の意識を改革しなければ、女性活躍の場を広げることは難しい。企業もクォーター制を導入し、まず女性を登用してみることから始めることが大切である。
“隗より始めよ”である。
(2014年8月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)