医療事故調査 来秋から新制度

患者が予期せずに死亡した医療事故に関して、原因を分析して再発防止に役立てる医療事故調査制度が来年秋から動き出す。患者が死亡する医療事故が起こった場合、各医療機関は原因を分析し、再発を防止するための院内調査を行い、その結果を第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告する。センターは調査・結果を検証・分析するが、再発防止に役立てるのが目的であるため、警察には通報しない。

院内での調査結果を聞いた遺族がその説明に納得できない場合は、第三者機関であるセンターに調査を依頼することができる。センターは、院内事故調査委員会の検討結果とは別に独自の調査を行い、その結果を遺族に説明することになる。遺族にとっては、院内調査のみならず、第三者機関で公正な調査結果が得られることは、現時点の状況より一歩前進である。こうした新しい事故調査制度の確立により、少しでも医療事故が減少することが期待される。


(2014年8月21日 日本経済新聞夕刊)
(吉村 やすのり)

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