死亡大国日本

昨年1年間に生まれた子どもの数は、1899年の統計開始以降最少となる72万7,277人で、8年連続で減少しています。前年より4万3,482人と5.6%減少しています。死亡数は過去最多の157万5,936人です。死因別では、最多のがんが38万2,492人で24.3%、新型コロナウイルスは3万8,080人で2.4%でした。出生数が死亡数を下回る自然減は17年連続で、昨年は84万8,659人と過去最大の減少幅でした。まさに今や死亡大国と言ってもよい状況です。
現在の少子化は、晩産化に加え、価値観の多様化で結婚後も子どもを持たない選択をする夫婦が増えたことなどが影響しており、未婚率は高止まり、結婚後に産む子どもの数も減少する見込みで、少子化を巡る状況は悪化しています。人口減には歯止めがかからない状況です。
人口戦略会議では、転入者を上回る首都圏のようなブラックホール型自治体という分類も示されました。一極集中が進み、出生率の低下と晩婚化をもたらし、人口減少対策が特に必要とされる地域です。ブラックホール型自治体は東京都の大半の特別区と大阪市、京都市などが占めています。今後は大都市における少子化対策が急務となります。

(2024年6月6日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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