給食の無償化に向けて

全国の自治体の3割が、公立小中学校の全児童生徒の給食を無償化していいます。国による無償化には高い壁があります。文部科学省の試算では、全国の公立小中学校で給食を無償化した場合、年約5千億円かかります。これは文部科学省の一般会計予算の約1割を占めています。

 (2024年6月13日 日本経済新聞)

自治体によって、給食の提供内容や経費で差が出ています。小学校の食材費を都道府県別で見ると、完全給食では、最高の福島県では5,314円と最低の滋賀県では3,939円とで、約1.3倍の差が見られています。食事費は高騰しており、完全給食の食材費の全国平均は小学校で4,688円、中学校が5,367円で、直近10年間で約12%上昇しています。
経済的に困難な家庭は、生活保護や就学援助で給食費が補助されているものの、差別や偏見を恐れて申請を控える家庭もあります。また、未納や滞納を教職員が補填したり、他の児童生徒から徴収した分で賄っている学校もあります。家庭の事情にも関わらず、全ての子どもが安心して昼ご飯を食べられるよう保証する必要があります。

 

(2024年6月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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