日本株と米国株がそろって最高値を更新し続けています。9日の東京株式市場では、日経平均株価が史上初めて4万1,000円台で終えています。日米株がけん引する形で、全世界株指数は最高値圏で推移しています。しかし、世界経済のほぼ唯一のけん引役である米国景気には陰りが見え始めており、株高の脆弱さを指摘する声もあります。
全世界株指数とは、米国の指数算出会社であるMSCIが、世界の主要企業を対象に算出する株価指数です。正式名称は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスでACWIと略されます。47カ国・地域の約2,800の大型株と中型株で構成し、世界の時価総額全体の約85%をカバーしています。
6月末時点の国・地域別の構成比率は、米国が65%と過半で、日本が5%、英国が3%と続いています。業種別では、最大のITが26%、金融が16%、ヘルスケアが11%となっています。マイクロソフトやアップルなどマグニフィセント7と呼ばれる米テック7社だけで、全体の約2割を占めています。
(2024年7月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)