最低賃金の引き上げ

中央最低賃金審議会は、全都道府県の最低賃金を時給で一律50円引き上げる目安額を正式決定しました。地域ごとに差を設けないのは3年ぶりです。全国平均の時給は、1,004円から5%増の1,054円となります。上げ幅は過去最大で、時給も最高額です。目安額を踏まえ、都道府県単位の地方審議会が話し合いを本格化さえ、実際の改定額を決めます。
これまで大都市部を高く設定するケースが多かったのですが、地域間の金額差が広がり、是正を求める声が出ていました。最高は東京都の1,163円、最も低いのは岩手県の943円で、220円差は現状と変わりません。
2004年度に665円だった最低賃金の全国平均時給は右肩上がりで、2023年度は初めて千円の大台を突破しました。しかし、現行の最低賃金が千円超の地域は、首都圏など8都府県に限られています。実現すれば、千円に到達するのは全都道府県の半数に広がります。

 

(2024年7月26日 東京新聞 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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