こども家庭庁の調査によれば、小学生を預かる放課後児童クラブ(学童保育)に希望しても入れなかった児童が、5月時点で1万8,462人でした。2023年から2,186人増加し、5年ぶりに過去最多を更新しています。都市部を中心に学童保育に入れない小1の壁はなお深刻な状況にあります。
学童保育は、働きながら小学生の子育てをする人にとって欠かせない社会インフラです。2024年に利用登録している子どもの数は151万5,205人で、前年に比べ5万7,821人増加しています。
学童保育に入れなかった子どもはコロナ禍で減少しましたが、2002年以降、概ね増加傾向にあります。働きながら子育てする家庭にとって、子どもが小学校に進学して学童保育に入れなかった場合、離職や就労時間の短縮が必要になるなどの問題に直面します。
就学前の子どもが通う保育所の待機児童数は、2017年には2.6万人にまで増加しましたが、国や自治体が積極的に子どもを預かる施設を増やしたことで、2023年には2,600人程度まで減少しています。
(2024年7月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)