厚生労働省は、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンについて、接種機会を逃した女性を対象にした救済措置であるキャッチアップ接種の期間を条件付きで1年延長する方針を決めました。来年3月末までとしていた期間内に1回でも接種した人に、2026年3月まで2、3回目の接種を公費で認めます。
HPVワクチンは小学6年~高校1年相当の女子を対象に2013年に定期接種となりましたが、接種後の痛みなどの報告を受け2022年3月まで積極的な接種勧奨が中止されました。この間に接種の機会を逃した1997~2007年度生まれの女性を対象に、2022年4月から救済措置が行われてきました。
今夏以降ワクチンの需要が急増し、供給が一時不安定となり、接種できなかった女性に配慮しています。期間中に1回接種していれば、2025年度に定期接種の対象外となる現在の高1相当の2008年度生まれも含めて、3回目まで公費で認めることとしました。
(吉村 やすのり)