飲酒による健康リスク

 国立病院機構久里浜医療センターの調査によれば、普段まったく飲まないという人は、男性で28.2%、女性が48.1%です。一方で、1週間に4回以上と高い頻度で飲酒している人は、男性が33.4%、女性で11.9%を占めています。

 高血圧や男性の食道がん、女性の出血性脳卒中などは、たとえ少量でも飲酒自体が発症リスクを上げるとされています。また、大腸がんは1日あたり純アルコール量20g程度以上の飲酒を続けると、発症の可能性が高まります。純アルコール20gは、ビール・発泡酒で500ml、日本酒の1合にあたります。

 厚生労働省の2023年国民健康・栄養調査によれば、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合は、男性14.1%、女性9.5%です。生活習慣病のリスクを高める飲酒量とは、純アルコール量で1日あたり男性が40g以上、女性が20gです。女性は男性に比べて体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も少ないことや、女性ホルモンなどの働きでアルコールの影響を受けやすいとされています。

 酒の消費量は年々減っています。2023年度は約782万㎘と10年前の9割でした。一方、ノンアルコール飲料の市場は拡大しており、10年前と比べ約1.6倍になっています。

(2025年11月7日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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