安倍政権は、2020年までに女性管理職を3割にするとの目標、いわゆる2030を掲げています。しかし、女性が登用を進めようとする企業の悩みは少なくありません。管理職に適当な人材が育っていない、男性社員の意識改革が進んでいない、管理職を目指す女性が少ない、などが理由として挙げられています。
女性登用を高めるための取り組みとしては、労働時間の短縮や有給休暇取得、女性向けの育成プログラムや研修制度などが設けられていますが、大手企業においても女性登用は進んでいません。女性が働きやすい、そして働きがいのある職場は、会社の発展につながるという意識を持つことが大切であり、数値目標を掲げるだけではいつまでたっても改善は認められません。一日も早いクォーター制の導入が望まれます。
※クォーター制とは、
人種や性別などを基準に、一定の人数や比率を割り当てる制度。例えば女性の登用を増やすために、企業の役員や国会議員などの一定割合を女性にするなどの方法のこと。
(2014年11月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)