リスキリングなどを支援する国の教育訓練休暇給付金制度が10月から始まり、働く人の学びに改めて注目が集まっています。日本経済新聞が実施した読者アンケートによれば、リスキリング経験がある人は6割に上っています。経験者にリスキリングした理由を複数回答で聞くと、昇進・昇格や昇給に役立つが最多の47%でした。転職に役立つも45%が選択し、キャリアアップを目指して学ぶ人が目立っています。一方で、仕事に役立つか分からないが興味・関心があるも45%みられています。
1週間以上の休暇取得経験がある人は3%でしたが、経験者の自由回答には2週間から1カ月程度の休暇で語学留学したなどの声が寄せられています。リスキリングにかける費用は、58%が月1万円未満で、月5万円以上という人は11%でした。リスキリングを始める前に知っておきたいこととしては、身につけたスキルをどう生かせるかが最多の64%で、自分に向いているスキルが59%と続いています。
リスキリングのための有給や給付金付きの3カ月以上の休暇制度については、71%が使いたいと回答しています。休暇を使って学びたいことでは、生成AIの活用法が49%、データサイエンスやプログラミングが48%などへの関心が高くなっています。職場から提供されているリスキリングの機会については、オンライン学習サービスが50%、費用補助制度が42%でした。助成金や研修のシステムが広がり、多くの企業が少しずつリスキリングを通じて社員のキャリア自律性を高めることを目標にし始めています。
(2025年12月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)







