こども家庭庁は、妊婦の経済的負担を減らすため、妊婦健診にかかる費用の全国一律の標準額を設定します。医療機関や地方自治体に料金設定の際の考慮を求め、価格や補助額のバラツキを抑えるとしています。妊婦健診は、血糖値や感染症に関する検査、超音波検査、子宮頸がん検診などを出産までに14回ほどに分けて実施します。
費用は公的医療保険でカバーされません。国が健診内容について望ましい基準を定め、その範囲内では全額を公費負担にするよう自治体側に求め、財源を手当てしています。しかし、自治体ごとに公費負担の額にはバラツキがあり、料金も医療機関が自由に決められるため、妊婦に自己負担が生じています。
2024年度の妊婦1人あたりの公費負担額は最大の福島県で13万6,147円、最低の神奈川県の8万159円と5万円以上の開きがあります。全国平均は10万9,730円でした。病院やクリニックといった医療機関ごとの価格設定にも差があります。全国の医療機関の1割強で、3万円以上の自己負担が生じています。地域別の自己負担額にも開きがあり、関東甲信越では平均1万9,124円、中国・四国では7,562円です。
標準額は診療報酬などをもとに定めます。出産費用の無償化を決めた健康保険法の改正案などとあわせ、2026年の通常国会での成立を目指します。

(2026年1月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





