電子図書館を導入する自治体が全国の34.2%で、611自治体となり、5年間で4倍に増えています。人口減少に伴い書店のない街が増え、電子図書館は地域間で広がる情報格差を埋める役割を担っています。長野県は市町村と共同運営し、全国で唯一県内全域をカバーしています。自治体の導入率は、長野県の100%が最高で、福岡県の68.9%、東京都の66.7%、埼玉県の65.6%が続いています。
広域電子図書館とは、複数の自治体や図書館が連携し、共同で運営する電子書籍の貸し出しサービスのことです。この広域運営する電子図書館は全国に広がっています。沖縄県立図書館は、2023年に「竹富町や座間味村など図書館のない離島の10町村向けにサービスを始めています。岡山県では、山間部の6市町が2024年につやまエリアデジタルライブラリーを開設しています。福岡県では、4グループに分かれて運営し、大牟田市と柳川市、みやま市は県をまたいで熊本県長洲町とありあけ圏域電子図書館を開設しています。
国内で導入が広がるものの、海外に比べると後れをとっています。米国では、公立図書館の9割が電子書籍サービスを導入済みです。電子書籍は再販制度の対象外で、出版社が自由に価格設定できます。自治体との契約は紙の本の2~3倍高いのが相場で、電子書籍流通では国が出版社との協議を取り持つ場を設けたり、調達費を補助したりするなどの支援が必要です。

(2026年1月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





