薬の過剰処方の歯止め

 薬剤費は国民医療費の約2割を占め、近年では約10兆円に上っています。高齢化が進み処方量が増えているほか、バイオ医薬品をはじめとする革新的な新薬の登場で高額化しており、10年で17%伸びています。通常、処方薬は窓口での自己負担はゼロ~3割に過ぎず、残りは保険料と公費でまかなっています。

 処方されても患者の飲み忘れや自己判断による飲み残しで余る薬が多く、自宅にある残薬があると答えた患者が約半数に上っています。2週間分以上ある患者は全体の1割を超えています。厚生労働省は、飲み忘れや飲み残しがある患者への投薬量を薬剤師の判断で減らしやすくします。薬剤費は日本の医療費の2割ほどを占め、国の社会保障費が膨らむ一因となっています。無駄を減らして患者の負担を抑えるとともに、公的医療保険制度の持続性を高めるとしています。

 薬剤師が残薬を確認した場合は、薬を減らしたうえで医療機関に情報提供と指示する欄を設けます。医師がチエックしていれば、薬局側の判断で薬の量を減らせます。課題は医師が協力するかどうかです。医師による残薬確認の仕組みも強化し、残薬確認や適切な服薬管理などを上乗せ要件に加えます。

(2026年2月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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