分娩取り扱い病院における女性医師の割合の増加

 日本産婦人科医会の全国の分娩取り扱い病院911施設のうち583施設からの調査結果によれば、回答施設における年間分娩総数は25.4万件で、1施設当たりの年間分娩数は436件で、年々減少傾向にあります。1施設当たりの年間母体搬送受入数は31.9件で、2022 年以降ほぼ同水準で推移しています。分娩取り扱い病院全体の帝王切開率は31.3%で、2008年の24.2%から漸増を続けています。施設機能別では、一般医療施設・地域周産期母子医療センター・総合周産期母子医療センターの帝王切開率は、それぞれ22.1%、36.0%、41.9%であり、年間母体搬送受入数は3.2件、44.0件、104.6件でした。

 常勤女性医師は2,598人となり、全常勤医師の52.2%を占め、初めて男性医師を上回りました。これは17年前の30.6%から大幅に増加し、産婦人科勤務医師の構成が大きく変化しています。妊娠中または未就学児・小学生を育児中の常勤女性医師は995人で、常勤女性医師の38.3%に相当しています。一方、育児に該当する常勤男性医師は160人で、常勤男性医師の6.7%でした。男女で育児期にある医師の割合には大きな差がみられています。

 持続可能な周産期医療体制のため働き方改革は間違いなく必要ですが、一部の医師が恩恵を受ける一方で高次施設における管理職や中堅医師の負担が明らかに増加しています。産婦人科医療の担い手が変化してきている今、現場が疲弊しきる前に国や自治体の積極的な支援により高次施設から人が離れないための対策が求められます。

(勤務医ニュース 令和8年3月1日 №89)
(吉村 やすのり)

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