夫婦が一生の間にもつ子どもの数である平均完結出生時数は、現在1.96であり、1970年前後からやや減少しているもののそれほど変化していません。夫婦がもつ子どもの数は、当然のことながら初婚年齢が遅れるにつれ減少しています。特に妻の初婚年齢が36歳を超えると0.6前後であり、半数の夫婦で子どもがいないか、生まれても1人ということになります。20代であれば子どもは2人以上もうけています。この傾向は70年代からあまり変化していません。これらのデータから出生数を増やすためには初婚年齢が若くなることが大切であることがわかります。
日本においては欧米と異なり、結婚しないと子どもを作らない傾向にあります。少子化の危機を突破するためには、結婚を早くすることが重要な要因となっていることがわかっていただけると思います。いつ結婚し、いつ妊娠するかはあくまでも個人の問題であり、国が政策として押しつけるものでありません。しかし、結婚をしたいと考えている若い男女が多いことを考えると、結婚できるような環境を整えることも大切です。
(吉村 やすのり)