妊娠のための教育講座Ⅹ 女性のライフサイクルの変化

 女性の健康に関して、昔と現代では大きな変化が起こっています。それは、生涯の月経回数です。昔の女性は初経が遅く、出産回数も多かったため、生涯の月経回数が100回前後でした。それに比べて現代の女性は、初経が早く、初産までの期間が長いため、月経にさらされる機会が多くなり、月経回数が生涯で450回程度と増加しています。そのため、子宮内膜症、乳がん、卵巣がん、子宮体がんのリスクが高くなったといわれています。特に子宮内膜症は少産少子、晩婚化により増加しており、性成熟期の女性の10人に1人の頻度でみられ、月経困難病や不妊の原因となります。

 結婚するかしないか、出産するかしないかに関わらず健康管理のポイントをお伝えします。

●月経に対する十分なケアをしましょう。月経で困ったことがあれば先延ばしにせずに産婦人科医に相談を。

●月経痛は子宮内膜症の症状でもあります。低用量ピルについてお医者さんと相談しても良いでしょう。

●乳がん検診、子宮がん検診の活用

産婦人科医は、女性の健康についてのプロフェッションです。今は女性医師、女性スタッフのみの医院もあります。何かが起きたから通院するのではなく、何かが起こる前に予防医学の観点からも、かかりつけの産婦人科医を見つけることをお勧めします。

 

(吉村 やすのり)

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