障害者雇用支援ビジネスの展開

 障害者雇用促進法は、障害者を経済社会を構成する労働者の一員として、その能力を発揮する機会を与えられることを基本理念とし、一定規模の企業には、常用労働者に占める障害者の割合を法定雇用率として義務づけています。法定雇用率は、2024年4月に2.3%から2.5%に引き上げられました。今年7月には2.7%になります。

 障害者の雇用が企業の義務となり、従業員に占める割合が引き上げられるなか、障害者雇用ビジネスといった業態が広がっています。企業は障害者と雇用契約を結びますが、働く場所は支援企業が設けた農園やサテライトオフィスなど本業の就労場所とは異なっています。生産されたものを社員に配るなど福利厚生の一環として利用され、企業収益に向けて活用されない実態もあります。企業が雇用した障害者に、農園など別の働き場所を提供するサービスが、共に働くという理念から外れ、雇用率の達成のみを目的に利用される懸念も強まっています。

 支援企業には利用企業に対し、成果物の事業活動での活用の提案・支援、本業の業務の切り出しなどの提案・支援などを求めます。支援企業を利用する場合、業務内容や利用予定期間などを、毎年の障害者雇用状況報告で求めるとしています。しかし、企業側には障害者雇用のノウハウ不足もあり、支援企業に頼らざるを得ない側面もあります。

(2026年4月3日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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