次世代型のペロブスカイト太陽電池

 従来型の太陽電池は重いため、設置場所に制約がありました。軽量なペロブスカイトなら既存の建物の屋根や壁にも設置しやすくなっています。この電池は、ペロブスカイトという特殊な結晶を使う次世代太陽電池です。発電を担う鉛やヨウ素からなる結晶層を発電層とし、電極などで挟んだ構造を持っています。基板にガラスを使うガラス型や薄く曲げられるフィルム型があります。

 日本発の技術で、積水化学工業やパナソニックホールディングスなどが開発を進めています。原料のヨウ素が日本で調達でき、経済安全保障の観点からも普及が期待されています。しかし2010年代から、中国や欧州を中心に量産に向けた開発競争は激しくなっています。

 2カ国以上で有効な特許出願数を調べると、2023年に中国が日本を上回り首位になっています。中国の極電光能(ウトモライト)が2025年に量産ラインを稼働させるなど商用化でも先行しています。日本でも積水化学が3月に販売を開始しました。

(2026年5月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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