女性創業融資の増加

 地域で起業する女性が増えてきています。2025年度に創業融資を受けた女性は7,972人と2015年度比で41.3%増えています。女性比率は3割弱となり、山口、徳島両県では4割を超えています。官民の手厚い支援が奏功し、家庭との両立など働きやすさを求めた先の選択肢として定着しつつあります。

 自営業は融通がきき、子育てしながら働き続けやすい傾向があります。国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査によれば、仕事をしていた女性の第1子出産前後での就業継続率は69.5%にとどまりますが、このうち自営業主、家族従業者、内職に限ると、継続率は91.3%まで高まります。山口県は子育て期の女性の就業率が下がるM字カーブの解消などを目指し、女性の起業支援に力を入れています。

 徳島県では起業した女性らが企業組合をつくり後輩指導にあたっています。島根県もセミナー開催などを通して女性の起業を後押ししています。地方での女性の起業が増えることで、その地域になかった仕事が生まれて産業の多様化が進みます。

 近年は初期費用を抑え、手軽に開業するパターンが増えてきています。250万円未満と少額で事業を始めた人は、2000年度調査時点の5.3%から2025年度20.1%に増加しています。中央値も600万円と、2000年度調査時点の895万円から3割以上減っています。初期費用の抑制も女性起業の増加に貢献しています。

(2026年7月11日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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