日本周辺で発生する雷は増加傾向にあります。企業などに気象データを提供する日本気象によれば、全国の落雷数は2025年に約48万件と2020年比で1.5倍になっています。夏場の発生が多く、2025年は全体数の87%を7~9月の落雷が占めています。地表が暖められると強い上昇気流が生じ、雷を起こす積乱雲ができやすくなっています。

屋外の部活動で落雷事故を防ぐため、気象データを使った予測システムを導入する学校が広がり始めています。最長で39時間先のリスクを確認できるものもあり、早い段階で練習中止などの判断につなげます。これまで教員の経験則や知識に委ねる部分が大きかった運用をITで支援します。
半径数十㎞圏内で発生した雷を感知しブザー音で知らせる携帯型の検知器や、設置場所への落雷を防ぐ新型の避雷針などを取り入れる動きが広がっています。しかし、技術はあくまで補助役で、最終的に生徒を守ることができるのは現場で指導にあたる教員一人ひとりです。

(2026年7月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





