企業と大学が共同出願した産学連携との分析によれば、特許の競争力を分析したところG7で最低でした。政権が戦略技術に据えるAIや半導体など6分野も欧米を下回っています。日本の指数は0.71で、米国の3.20やドイツの2.90と差がついています。英国とフランス、イタリア、カナダも下回っています。中国の0.75も下回っています。
6分野特許を巡り、日本は2,064件と件数は多く、米国の955件の2倍で、ドイツの214件の10倍です。しかし特許の質に対する評価が低く、競争力が低いと言えます。特許技術がビジネスに実際に活用されていないため、競争力を押し下げる要因になっています。ビジネスに使われていない技術は他者の引用が少ない傾向があります。
背景にあるのが、日本の大学の研究姿勢です。論文を学術誌に掲載することを優先しがちで、その延長で特許を取る傾向が強くなっています。特許を収益に結び付ける取り組みも米国などと比べて遅れています。日本の大学で最も知的財産権などからの収入が多い京都大学でも、年額は15億円にとどまっています。米国はスタンフォード大学やカリフォルニア大学が100億円超の収入を稼いでいます。
日本は企業が単独で取得した特許の競争力の方が産学連携特許より高くなっています。大半の主要国は産学連携の方が企業単独より高く、産官学が一体となり、産学連携の知財戦略を見直す必要があります。

(2026年7月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





