個人向け国債の販売拡大

 日銀の資金循環統計によれば、国債の発行残高に占める個人の保有割合は2%にとどまっています。長引く低金利で投資するメリットが薄かったためですが、近年の金利上昇で個人投資家の認識も変わりつつあります。2025年度の個人向け国債の発行額は6兆円を超え、19年ぶりの高水準となっています。

 今後も国債発行の増加が見込まれる中、安定的な保有の受け皿として個人投資家への期待が高まっています。国債の最大の買い手だった日本銀行は、金融政策の正常化の一環で購入を減らしています。国内の銀行や生命保険といった金融機関も、規制対応などで保有を増やすには限界があります。政府は販売をさらに拡大しようと、新たな商品の導入を検討しています。米国、英国、イタリアでは、個人向け国債に対する優遇税制を導入しています。

(2026年7月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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