高専は5年制で、機械や電子といった理系の学科を実践的に学びます。企業にとっては即戦力であるほか、理系ニーズの拡大も相まって喉から手が出るほど欲しい人材です。採用競争は激しく、国立高等専門学校機構によれば、求人倍率は約30倍と大卒の1.66倍を遥かに超えています。

2024年度の高専の本科(5年制)卒業生は約8,800人ですが、うち4割はより高度なコースの専攻科(2年制)や大学編入など進学を選んでいます。就職したのは6割にとどまっています。専攻科の修了生と合わせても、就活をするのは毎年6,000人程度です。40万人超の大卒就活生と比べると圧倒的に少なく、採用競争を過熱させる一因となっています。
高専卒の多くは20歳ほどの若さで就職します。企業からは主に現場の技術者としての役割を期待され、大卒社員などと待遇に差が付くこともあります。しかし、豊富な現場経験などを基に経営層に昇格する事例が増えれば、高専生に選ばれる企業としての大きなアピールポイントにもなりそうです。

(2026年7月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)





