STAP細胞をめぐる問題で、理化学研究所の小保方春子研究員がSTAP細胞の存在を確認できなかったことが、明らかとなった。理研の別のチームが来年3月末を期限に続けていた実験でも確認できず、理研は療法の検証実験を打ち切ることにしたという。理研関係者によると、実験で得られたデータを分析したところ、論文に記載されたように、マウスの体の細胞を弱酸性の液体などで刺激する方法では、万能細胞ができなかったと結論づけられたという。
STAP細胞の存在を一貫して主張してきた小保方氏は、自分自らの手でもSTAP細胞を作製できなかったのである。これでSTAP細胞の研究が打ち切られることは当然のことであるが、小保方氏は何をしたかったのであろうか?科学者にとってしてはならないことは捏造である。福沢諭吉は心訓のなかで、「世の中で一番悲しい事はうそをつくことです。」と述べている。小保方氏はこの言葉をどう受け止めるでしょうか?
(2014年12月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)