二地域居住の広がり

 主な生活場所とは別に、特定の地域に住まいを設ける二地域居住が広がっています。促進を狙う官民連携プラットフォームの参画自治体は、5年で3割増加しています。人口減が加速する中、定住者を増やし続けることは難しく、人の流れを創出することが活力を生む近道となります。二地域居住は、2024年に国が関連法令を拡充するなどして後押しを始めました。空き家改修といった住まいの整備に加え、住居専用地域へのコワーキングスペースの新設を特例で認めました。

 10月16日には、総務省が地域に愛着を持つ人を可視化するふるさと住民登録制度の実証もスタートします。プラットフォームに参画するのは、2026年8月末時点で813自治体です。都道府県別トップは、県を含む全26自治体が参画する栃木県です。和歌山県の推進割合が83.9%、富山県が81.3%で続いています。

 二地域居住は、特別なライフスタイルではなくなりつつあります。自治体も単純な移住者獲得競争を脱し、地域との関わりを増やす発想へと転換し始めています。登録者を増やすだけでは十分ではなく、地域との継続的な関わりを後押しする自治体側の受け皿が無ければ定着は望めません。

(2026年10月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です