STAP細胞に関する調査報告書

 小保方氏らが1月に英科学誌ネイチャーで発表したSTAP細胞論文は、4月に不正行為が認定された後も別の疑義が指摘されていた。そのため、理研は9月、外部有識者からなる新たな調査委を設置し、問題の全容解明を進めてきた。調査委は、小保方氏や共著者の若山照彦・山梨大教授の研究室などに残されていたSTAP細胞由来とされる細胞や組織などを科学的に解析し、遺伝子データなどを基に、ES細胞が混入していた可能性が高いと判断した。混入は故意である疑いが否定できないという。

 一方、調査委は小保方氏が論文中に示した2つの図表について新たに不正だと認定している。いずれも主な論文中に記載されており、1つはiPS細胞に関して山中伸弥京都大学教授が発表した論文中に記されたグラフと似ているという。もう1つはSTAP細胞の遺伝子データを示した図で、実験データとされるデータとの一致が見られないことから不正と認定している。論文に記載された図表には小保方氏の独自データがほとんどなく、実験自体が行われていないことも多いとしている。

 小保方氏はこの調査委員会の調査結果に対しどう思われるか?またどのように反論されるか?彼女の言葉で真実を語って欲しい。

(2014年12月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。