iPS細胞による再生医療の実用化

 理化学研究所は、2014年に治療が困難な目の病気である網膜色素変性症に対して、iPS細胞をもとにした再生医療では初となる臨床研究を始めました。その技術を使い神戸アイセンター病院が2025年1月、網膜細胞をひも状にして重い目の病気の患者に移植する治療を先進医療として厚生労働省に申請しました。認められれば、iPS細胞を使う再生医療で初の先進医療になります。

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バイオ後発薬による医療費の節減

 遺伝子組み換えや細胞培養でつくるバイオ医薬品の市場で、品質や有効性が同等の後発薬が普及してきています。特許の切れた先発薬からの切り替えによる医療費の削減額は、2024年に初めて1000億円を超えました。現状は海外での製造が多いため、厚生労働省は、安定供給に向けて国内生産の設備への補助を始めました。

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暑さによる経済損失

 職場での熱中症による死傷者数は年々増加しており、労働生産性への影響が無視できなくなってきています。国際医学誌ランセットなどのグループの報告書によれば、暑さによる作業効率の低下などで、日本の建設業の従事者は労働時間の35%を失い、潜在的な収入の約4割を受け取れていないと試算しています。他の業種も含めた日本全体では22億時間、約375億ドル(約5.4兆円)分の収入を喪失しているとされています。暑さによって失った労働時間は、1990~1999年の平均から1.5倍に増えています。

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調剤薬局におけるカスハラ対策

 サイバーエージェントが、調剤薬局やドラッグストアへAIアシスタントを使った接客ロボットの導入を進めています。背景にあるのは患者対応の負担の大きさです。薬の在庫不足や自己負担比率をめぐる制度変更などで、カスタマーハラスメントも深刻化しています。接客をロボットに任せ、調剤に集中してもらうことで薬剤師が働きやすい職場づくりを目指しています。

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老衰による死亡の増加

 厚生労働省が6月に公表した2024年の人口動態統計によれば、年間の死亡数は約160万人と前年より約3万人増えています。死因順位をみると、1位ががんで、2位が心疾患、3位老衰と続いています。近年増加が著しいのが老衰です。1950年代は3位でしたが、1990年代後半から2000年代は7位に落ち、2018年に3位になりました。死亡全体に占める割合は12.9%で、おおよそ8人に1人が大往生しています。

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