アルツハイマー病を知る―Ⅲ

新薬レカネマブの効果
レカネマブは、日本の製薬大手エーザイと米製薬企業バイオジェンが開発しました。患者の脳神経細胞のまわりに蓄積する異常なたんぱく質であるアミロイドβを除去し、アルツハイマー病の進行を遅らせる世界初の薬です。レカネマブは、アミロイドβの中で最も毒性が強いとされる小さな塊に標的を絞り、早期の患者に対する有効性を示しています。


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老化のメカニズム解明

デューク大学の研究グループによれば、高齢マウスと若いマウスの体を3カ月つないで血液を循環させた後に切り離すと、高齢マウスの寿命の中央値が5%延びたとされています。2匹の生きた動物を手術的に結合させることをパラバイオーシス(parabiosis)と言います。19世紀に確立された研究手法ですが、主にホルモン研究の発展に貢献してきましたが、1980年以降、廃れた手法でした。しかしこの10年くらいは、老化研究や再生医療の研究において、新しい知見が得られています。 続きを読む

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アルツハイマー病を知る―Ⅱ

早期診断のために
新薬であるレカネマブの投与対象となるのは、アルツハイマー病の早期患者に限られます。認知症と診断されているが症状が軽度の人と、認知症の前段階の軽度認知障害(MCI)の人です。治療を受けるには、まず、投与対象となるアルツハイマー病の早期段階かどうかを確認しなければなりません。認知症の専門医を受診し、問診や認知機能検査などを受けます。その上で、脳内にアミロイドβが蓄積しているかを検査します。 続きを読む

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iPS細胞実用化までの死の谷

体のあらゆる組織に育ち、医療に革新を起こすとされるiPS細胞の政府の大規模プロジェクトが始まって10年が経過しました。2012年にiPS細胞を作製した京都大学の山中伸弥教授にノーベル賞が贈られると、政府は成長戦略の柱に位置付け、2013年度から10年間で関連研究に1,100億円を投じました。再生医療実現拠点ネットワークプログラムでは、中核拠点の京都大学がiPS細胞を配り、慶應義塾大学、理化学研究所など4拠点を中心に再生医療の実用化を目指しました。中核拠点には概ね年間25億~30億円、4拠点には同3億~4億円が配分され、計400億円以上を集中投資しました。 続きを読む

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アルツハイマー病を知る―Ⅰ

アルツハイマー病とは
WHOの推計では、世界中で認知症を抱える人は約5,500万人に達し、日本では、2025年に約700万人に上ると推計されています。認知症の前段階の軽度認知障害の人を含めると1,000万人を超えるとされています。認知症の原因となる病気は100種類ほどありますが、最も多いのがアルツハイマー病で、全体の6~7割を占めているとされています。その他に、脳梗塞など脳血管障害の後に起こる血管性、幻視や運動障害が特徴的なレビー小体型、感情を抑えることが難しくなる前頭側頭型などがあります。 続きを読む

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