総務省の調査によれば、介護をしながら働く人は2022年に364万6,000人と、10年前より約73万人増えました。2021年10月から2022年9月までの1年間に親の介護などのために離職した人は10万6,000人に上ります。離職理由としては、介護休業を取得しづらい雰囲気があった、介護保険サービスの利用方法が分からなかったという声が上がっています。
離職を防ぐため、厚生労働省は育児・介護休業法を改正し、2025年4月から、相談窓口の設置や、制度の利用方法に関する研修の実施を企業に義務付けています。これから親の介護に向き合う世代の40歳になった社員に支援制度の情報を提供したり、介護をすることになったと申し出た社員に個別に制度を説明したりすることも義務化されています。
離職に追い込まれることは本人のみならず、会社にとっても大きなダメージとなります。人手不足などに伴う経済的損失は、2030年時点で年9兆円を超えると試算されています。介護や子育てなどの事情がある人が、柔軟に働ける職場環境を作ることが必要です。

(2026年4月18日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





