2026年度の最低賃金の全国加重平均が1,177円になりました。いまの1,121円から56円上がります。過去最大の引き上げとなった2025年度の66円から伸び幅は縮んだものの、国が示した目安の55円上げを上回っています。東京都の1,280円が最も高く、宮崎県の1,085円が最も低くなっています。

新しい最低賃金の地域間の差は縮小しています。最高と最低の差は195円となり、2025年度の203円から縮んでいます。最高額に対する最低額の割合は84.8%と、12年連続で上昇し改善傾向にあります。各都道府県の上げ幅は54~65円でした。今回は引き上げ前の水準が低かった東北や九州・沖縄で伸びが大きく、上げ幅が最も大きかったのは佐賀県で、国の目安の56円に9円を上乗せして65円の引き上げとしています。
物価上昇は引き続き高い水準にある一方、中小零細企業の賃金支払いという点ではかなり厳しい状況にあります。日本経済を回すには物価上昇に負けない賃上げは不可欠です。成長を支える産業を育て、企業の地力を高めながら、働く人たちに還元できる環境を整えることが急務です。

(2026年9月4日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





